招来川菜館とは

中国語で「川菜」と言えば、四川料理、「館」はレストランを意味しています。招来川菜館(しょうらいせんさいかん)を日本語に翻訳すると、「美味しい四川料理を用意して皆様をお招きするレストラン」となります。他ではなかなか味わえない、本格四川料理の数々をお楽しみください。

本格四川料理を味わう

本場四川から取り寄せた調味料をふんだんに使った 四川料理はもちろん、四川のお酒、お茶をご用意してお待ちしています。店内の壁は四川の古い町並みのよう、四川で購入した調度品から、四川の文化や歴史を感じてください。

4名様以上で、個室(ランチもOK)のご利用も可能です。6名様以上からご予約可能なコース料理は心を込めてご用意します。3日前までにお電話ください。

TEL 042-345-1515

四川料理を育む歴史と風土

四川省は、中国のほぼ中央に位置します

歴史

221年、三国志で有名な劉備玄徳が現在の四川省の成都に「蜀」の国を興しました。

その頃日本はまだ、弥生時代から古墳時代に変わるころ…と思うと、中国の歴史の深さに驚きを隠せません。 

風土

四川は、中国のほぼ中央に位置し、四川盆地に4つの川が流れていることが、四川の名の由来です。豊かな水と肥沃な土地に恵まれた農業大省です。昔から“天府之国”と称されてきました。 

日本の県庁にあたる省政府所在地は「成都」で、温暖湿潤で、四季があり、年平均気温は16.8℃です。「東京」の年平均気温が16.5℃ですから、環境は似ていますね。ただ、年平均湿度は、「成都」が82%で、「東京」が70%で、東京より蒸し暑いでしょうか。四川省の人々が辛さを好むのはこの気候も理由の一つかもしれません。 

食文化

『華陽国志』によると、「蜀」の人々は“尚滋味”(味を重視する)、“好辛香”(辛くて香りを好む)と書かれています。「明」の時代(17世紀)に唐辛子が四川省に伝わったことにより、その味付けの伝統がさらに発展しました。

招来川菜館で、「明」から「清」の時代にかけて、大きく花開いた四川の伝統料理をお楽しみください。

店主が愛する四川料理

四川料理を愛して止まない私の趣味的観点から四川料理について話させて頂きます。四川料理の特徴を知ることによって、もっともっと料理を楽しく召し上がって頂きたいのです。

4つの川から形成された料理

読んで字の如く、四川省を流れる4つの川(岷江、沱江、嘉陵江、鳥江)から形成された料理です。

四本の川が流れ、豊かな水と肥沃な土地に恵まれた四川省は、古くは「蜀」「巴」の国として栄えました
四本の川が流れ、豊かな水と肥沃な土地に恵まれた四川省は、古くは「蜀」「巴」の国として栄えました
上から、花椒、辣椒、胡椒
上から、花椒、辣椒、胡椒

中国八大料理体系の1つ

中国八大料理とは、四川料理、広東料理、山東料理、安徽料理、福建料理、江蘇料理、浙江料理、湖南料理を指します。中でも四川料理や広東料理は日本でもあまりに有名です。四川料理は、中国語で川菜と書きます。当店の名前もここから来ています。 四川料理は、山椒や唐辛子そして胡椒などの香辛料を多く使用し、香りと味を重視した料理です。

四川料理は香辛料が命

四川には川菜的特點是做菜離不了「三椒」という語があります。これは、四川料理から3つの椒は、離れようとしても離れることが出来ないと言う意味で、山椒=花椒、唐辛子=辣椒、胡椒=胡椒 が無くてはならない物であると、昔から言い伝えられています。 色々な種類の唐辛子を用途別に加工して風味と味を追求した料理です。例えば、粉末唐辛子、煎り唐辛子、揚げ唐辛子、豆瓣醤、唐辛子のお新香などがあげられます。また、胡麻、葱、生姜、大蒜といった香味野菜をふんだんに使用して香りと味を創造した料理です。

四川料理は漢方薬

四川料理は、漢方薬料理です。四川省は漢方薬の宝庫で、漢方薬は調理用の香辛料として使用され、複雑な味を作り出しています。特に辣油、鶏油、猪油、老油には漢方薬が沢山使用されています。

石碑には「中国花椒の郷」、四川漢源の花椒は最高級品です
石碑には「中国花椒の郷」、四川漢源の花椒は最高級品です
唐代元和期(805~820年)には、皇帝への貢物として献上されていたため、「貢椒」とも呼ばれていました。
唐の時代は、皇帝への献上品で「貢椒」とも呼ばれていました

塩とお新香

昔から、料理の基本中の基本の塩や砂糖(サトウキビ)そして、油(菜種油)の名産地であったことで発達した料理です。特に塩が有名で、今から1700年前から現在の富順県で地下から汲み出して製塩していました。その塩を使って漬物が生まれました。四川四大漬物(芽菜、冬菜、大頭菜、搾菜)と泡菜と言う四川特有のお新香を調味料のように使って、料理に特別な風味と食感を演出しています。

四川四大漬物の一つ芽菜
四川四大漬物の一つ芽菜
日本でも馴染みの深い搾菜
日本でも馴染みの深い搾菜

店主自ら産地まで足を延ばして冬菜の漬物工場を見学

発酵調味料として使用する泡菜
発酵調味料として使用する泡菜

発酵調味料の産地

 米やもち米、粟、高粱はもちろんの事、大豆や蚕豆、とうもろこしや小麦に至る全ての穀物類の発酵調味料を使用している料理です。調味料は、醤油、黒酢、甘酒、豆豉、甜麺醤、豆瓣醤などです。

白酒の産地

穀物生産地である四川は、有名な白酒の生産地でもあり、その芳醇な白酒を使っている料理です。有名な白酒は五粮液、瀘州老窖、剣南春、朗酒などがあります。これらの銘酒は、当店でもご用意しています。是非ご賞味ください。

多彩な食材

四川料理は、鴨、鶏、豚、牛、兔、魚、茸、野菜などの食材を融合して独特の風味を作り出す料理です。川に恵まれた場所柄、魚料理が得意で、昔は豆瓣魚、酸菜魚、乾焼魚などが有名でした。

また、スープを重要視しており、とくに、無色透明な香り高いスープと大変コクがあるのにさっぱりしているスープ作りにこだわっています。

一菜一格、百菜百味

最後に、四川料理の蘊蓄本に必ず掲載されている名台詞があります。四川料理とは、「一菜一格、百菜百味」つまり1つの料理に1つの品格があり、100の料理には100の風味があるといわれる料理です。つまり、料理1つ1つにそれぞれの香りの特徴があり、さまざまな味が楽しめる料理ということです。

是非、料理が配膳されてきましたら、まず香から楽しんで見てください。

四川料理の神髄に触れることで、今後のあなたの食生活がより豊かになることを願っております。